ホワイトニングって歯に悪いんじゃない?という質問をいただくことがあります。
今日はホワイトニングがどのようなものなのか、お話したいと思います(^^)/
現在、ホワイトニングとは、「白い歯にする」という広い意味で、オールセラミッククラウンやラミネートベニアなどの補綴治療から、コンポジットレジンによるダイレクトボンディング法、歯の漂白、PMTCなどを含む意味と、歯の漂白のみを示す狭い意味があります。
歯の漂白とは、歯質を切削せずに化学的に歯を白くすることです。
化学的な薬剤の作用によって、歯の色は黄色みや赤みが少なくなり、同時に明るさが増して、白く明るい歯になります。
アメリカでホワイトニングが普及し始めた当初は、ホワイトニングではなくブリーチングと呼ばれていました。
ブリーチングという言葉は、塩素系の漂白剤で衣服を白くするという印象があるため、もう少しやわらかい表現が好まれるようになり、ホワイトニングという言葉が浸透しました。
さらに、ホワイトニングのなかでも、とくに有髄歯のホワイトニングを指して使用される場合が多くなりました。
歯を白くしたいという主訴の患者さんが来院されたとき、クリーニングによって歯の表面のステイン除去を行っても満足されない場合、次に提案できる方法がホワイトニングです。
有髄歯で、なおかうラミネートベニアやコンポジットレジンによる第r稀有とボンディングなどの処置がされていない歯に対しての適応となります。
コンポジットレジン修復がなされている歯でも、部分的であれば適応となります。
正しい知識、技術のもとで行えばホワイトニングは審美歯科の中で最もはじめに、最も簡単に始められる選択肢となります。
歯を白くすることによる自信の回復が、新たな人生の一歩となります!
ホワイトニングにより口元のコンプレックスを解消することで、患者さんの明るい笑顔を引き出し、思いきり会話と食事を楽しむことができます。
また、ホワイトニングの安全性についてです。
ホワイトニングが臨床に普及したのはこの20年で、有害なことはないとわかっています。
基本的には、ホワイトニングの薬剤から発生したフリーラジカルが歯の中の有機物に作用するので、無機物を多く含むエナメル質表面には有害なことはないと考えられています。
さらに、エナメル質表層では、齲蝕予防効果があるという報告がされています。
ホワイトニング直後は、歯の表面はペリクルが除去された状態となるので、色素が沈着しやすく、さらに酸により脱灰されやすくなります。
短時間のうちに唾液中の有機物と無機物質により被膜が形成されますが、ホワイトニング直後は酸性飲料水や着色する可能性のある飲食物、喫煙については避けなければなりません。
PH5.5以下の、一部のホワイトニング材を用いたとしても、一時的なエナメル質表層の脱灰を認める場合があります。
しかし、健康な口腔内環境においては、唾液中の重炭酸イオンの働きによりすみやかに再石灰化が起こり、ホワイトニング術前よりも耐酸性が向上することがわかっています。
どうして歯が白くなるのか気になる方も多いとおもいますので、歯が白くなるメカニズムについてもお話致します(^^)/
ホワイトニング材のなかに含まれる過酸化水素、または過酸化尿素の作用で、歯のなかに存在する有色物質が分解されて、歯が白くなります。
ホワイトニングの歴史
ホワイトニングの歴史は、分権的には19世紀までさかのぼります。
いまから約170年前、日本はまだ鎖国をしていた時代の1844年に、ミョウバンを使用したのが始まりと言われています。
古くから歯の色を気にする文化があったようです。
痛みをとってほしい、噛めるようになりたいという希望はいつの時代も変わらないですね☆