診療・治療情報

2024.08.22

歯ぎしりや食いしばりによる影響と治療方法について

「歯が欠けた」「顎が最近痛い」などの症状がある場合、その原因は歯ぎしりや食いしばりかもしれません。

当院でも顎が痛い、歯が欠けたなど歯ぎしりが原因と思われる患者様が多く来院されています。今回は歯ぎしりやくいしばりについて症状や対処方法などについてお伝えしたいと思います。

歯ぎしり、食いしばりによる影響

歯ぎしりや食いしばりによってどういった症状が出るのでしょうか?

1.歯の摩耗
食いしばりによって歯がすり減り、歯の表面が平坦になることがあります。長期間続くと、歯のエナメル質が失われ、知覚過敏や虫歯のリスクが高まります。

2.歯の破折
強い圧力がかかり続けることで、歯が欠けたり、割れたりすることがあります。

3.歯肉の後退
食いしばりによって歯肉が後退し、歯根が露出することがあります。

4.顎の痛みと顎関節症
顎の筋肉や顎関節に過度な負担がかかるため、痛みやこわばりを感じることがあります。口を開ける際に痛みや音が生じる場合があります。

5頭痛
顎の筋肉が緊張し続けることで、緊張型頭痛や偏頭痛を引き起こすことがあります。特に、こめかみや後頭部の痛みが特徴的です。

さらに顔の痛みやこわばり、耳鳴り、首や肩の痛み、睡眠障害などを引き起こす場合があります。

歯ぎしり、食いしばりの原因について

歯ぎしりや食いしばりはなぜ起きるのでしょうか?

1. ストレスや不安
日常生活のストレスや精神的な緊張が、無意識のうちに食いしばりを引き起こすことがあります。特に、睡眠中にストレスが体に現れる形として食いしばりが生じることが多いです。

2. 噛み合わせの問題
歯の噛み合わせが悪いと、無意識にそれを調整しようとする過程で食いしばりが起こることがあります。

3. 生活習慣や癖
食事中や集中しているときに無意識に歯を食いしばる癖がある人もいます。例えば、何かに集中しているときや緊張しているときに食いしばりが強くなることがあります。

他に脳の神経系の異常や抗うつ薬や精神安定剤などが副作用でも食いしばりの原因となることがあると指摘されています。

歯ぎしり、くいしばりの改善方法

ではくいしばりをなくすにはどうしたら良いのでしょうか?

 

1. ストレス管理
ストレスが食いしばりの主な原因である場合、ストレスを減らす方法が有効です。リラクゼーション法(深呼吸、瞑想、ヨガなど)や、趣味に時間を割くこと、カウンセリングを受けることなどが役立つ場合があります。

2. マッサージ
顎や顔の筋肉をほぐすためのマッサージや、理学療法士による筋肉の緩和を促す治療が効果的なことがあります。

3. マウスピースの使用
マウスピースを夜間に装着することで、歯への負担を軽減し、歯の損傷を防ぐことができます。マウスピースは歯ぎしりや食いしばりによる圧力を分散させる効果があります。(マウスピースは当院で作成可能です。)

4. 噛み合わせの調整
噛み合わせに問題がある場合、歯の形状を修正するための歯科治療や、矯正治療を行うことで症状を改善できる場合があります。(当院で治療可能です。)

5.ボトックス療法
ボトックス(ボツリヌストキシン)は、食いしばりの改善に効果があるとされています。ボトックス注射は、特に顎の筋肉(咬筋)に直接作用することで、筋肉の過度な緊張や収縮を抑える効果があります。ボトックスの効果は通常3〜6ヶ月程度持続します。その後、必要に応じて再度注射を行うことができます。(当院で施術可能です)

 

終わりに

歯ぎしりや食いしばりによって引き起こされる症状は、口腔内だけでなく、顔、頭、首、肩など全身に影響を及ぼすことがあります。しかし歯ぎしりや食いしばりは無意識のうちに行われることが多く、自分でコントロールするのは困難です。定期検診で歯や顎の状態を確認することで、早期に問題を発見し、対策を講じることができます。最近歯が欠けた、顎が痛いなど症状がある方は歯ぎしりや食いしばりが原因かもしれません。心当たりのある方は是非お気軽にご相談ください。

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