~歯の生え始めから、生えかわりが始まるまで~
●6~7ヶ月頃から歯が生えてきます
乳歯は、生後6~7ヶ月になると下の前歯から生え始めます。歯が生えてくる時期は個人差が大きいので、何ヶ月か早くても遅くても、あまり気にしなくて大丈夫です。
●1歳半頃
乳歯の奥歯が生え始めます。この頃から、食べ物をかみ砕いてつぶすことができるようになってきます。
☆1日1回の歯みがきの習慣をつけましょう。
●2歳頃
乳歯の犬歯が生えてきます。この頃から、野菜や肉などを前歯でかみ切る能力が高まります。
☆仕上げ磨きを嫌がる場合は、ポイントを絞って短時間で磨きましょう。
●3歳頃
乳歯の最後の歯が生えてきて、だいたい3歳頃までには20本の乳歯がすべて生えそろいます。
☆歯みがきの大切さを教え、お子さんが進んで歯みがきができるようにしましょう。
●6歳頃
乳歯から永久歯へ歯の生えかわりが始まります。あごや身長の成長に合わせて、6~12歳頃の間に永久歯に生えかわります。
☆生えてきたばかりの奥歯は、歯ブラシが届きにくく汚れがたまりやすいので、とくにていねいに歯みがきをするようにしましょう。
~歯がぜんぜん生えてこない!?~
●「乳歯萌出遅延」
個人差はあるものの、ごくまれに「乳歯萌出遅延(にゅうしほうしゅつちえん)」と呼ばれる疾患で、1歳を過ぎても歯が1本も生えてこない場合があります。原因としては、低体重児・早産などによって赤ちゃんの身体が未発達であることや、薬の副作用での歯肉の増大、先天性疾患によるものがあります。
「乳歯萌出遅延」が見られても、3歳頃までには乳歯が生え揃うケースが多いため、しばらくは経過観察が必要でしょう。
● 「癒合歯」
普通は1本ずつで生えるはずの乳歯が、「癒合歯(2本くっついて生えてしまっている状態の歯)」だった場合は、なかなか生えてこないということがあります。
この「癒合歯」は、生活していく上で問題がなければ治療の必要はありませんが、2本の歯がくっついている箇所の歯磨きがしにくく、虫歯になりやすかったりします。
「癒合歯」である乳歯が抜けたあと、永久歯が2本分作られていないことから、生えてくる永久歯が足りない場合があります。
●「先天性欠如」
通常であれば永久歯は、ぜんぶで28本(親知らずを除く)ありますが、その永久歯がまったく生えてこない症状を「先天性欠如(せんてんせいけつじょ)」と言います。
歯茎の中で永久歯が育てば、乳歯は自然と抜け落ちますが、この場合は永久歯が育っていないため、大人になっても乳歯のまま、ということになってしまいます。しかし、乳歯は永久歯に比べて根が浅く虫歯になりやすいため、生涯その歯を使い続けることは難しいでしょう。