診療・治療情報

2023.12.11

ムシ歯はどうしてできるの? 

今日はムシ歯とムシ歯予防についてのお話です。

ムシ歯のはじまりと唾液の働き

●ムシ歯はどうしてできるの?

お口の中の歯垢(プラーク)の中にいるムシ歯菌が、食べ物から栄養をとり、糖を分解して酸を作ります。

この酸によって歯の表面からミネラル成分(カルシウム・リン)が溶け出します。これがムシ歯のはじまりです。

歯垢=プラーク

歯垢とは、食べかすや歯の垢(あか)ではなく、ネバネバした細菌の塊です。

歯垢の中にはムシ歯菌がいっぱい!

歯垢の中では、ムシ歯菌が酸を作って、歯の表面を溶かしはじめています!

●唾液が歯を守っています

唾液には、酸を中和する働きや、酸によって溶かされたミネラル成分を元にもどす働きがあります。

この働きが、溶かされる成分量に追いつかないと、ムシ歯になってしまうのです。

 

食事は規則正しく決まった時間に

食事やおやつをとるたびに、お口の中は数分で酸性になり、歯の表面のミネラル成分が溶かされ始めます(脱灰)

40分程時間がたつと、唾液の働きによりお口の中が中性に戻り、溶かされた歯の成分がもとに戻されます(再石灰化)

しかし、お菓子やジュースなどをちょこちょこ食べいていると、お口の中が常に酸性になり、ムシ歯になりやすくなります。

間食はできるだけ控えて、歯が再石灰化する時期を確保しましょう。

 

▲唾液が歯を再石灰化する時間がしっかり確保されています。

酸性になっている時間が少ないので、歯が溶ける時間も少なくムシ歯になりにくい状態です。

▲唾液が歯を再石灰化する時間がとれないので、ムシ歯になりやすい状態です。

もちろん、きちんとした歯磨きも大切です。食事のあとは、しっかり歯を磨きましょう!!

 

 

フッ素とシーラントでムシ歯予防

●フッ素の働きと使用法

フッ素には大きく3つの働きがあります。この働きによりムシ歯予防に効果を発揮します。

   歯を強くする       再石灰化を促進する       ムシ歯菌を抑制する

フッ素が歯に取り込まれ、    自然治癒が可能な初期のムシ歯では、  フッ素が歯垢(プラーク)に入り、

ムシ歯に強い(溶けにくい)   治癒を助けることができます。     歯を溶かす酸が作られるのをおさえます。

歯を作ります。

 

 

歯科医院でおこなうもの

フッ素塗布

●家庭用のものより高濃度のフッ素を使用

●歯の生え始めに行うのが効果的

●3~6か月ごとに定期的に行います

家庭で使用するもの

フッ素洗口

●1日1回 30~60秒ブクブクうがいをします

●特に寝る前に行うのが効果的 

注意※うがいができるようになってから

フッ素配合歯磨き剤

●毎日の歯磨きで使用するフッ素入り歯磨き粉と、歯磨き後に使用するフッ素ジェルがあります

●特に歯科専用のものがおすすめです

 

歯医者さんでの定期検診もとても大切です。定期的に歯医者さんで検診を受けましょう!

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