歯が痛い!虫歯の進行段階について
歯が痛くなって歯科に来院される方もいらっしゃるかもしれませんが、虫歯には段階があり初期の場合は痛み感じられません。
歯の痛みが感じられる段階で虫歯は一般的に進行した段階になっています。虫歯は以下の段階に分かれています:
- 初期期段階(エナメル質軟化)
虫歯が始まる段階で、まだ痛みを感じないことが多いです。エナメル質(歯の表面)が酸によって軟化することから始まります。
- エナメル質の溶解
エナメル質が酸によって溶け、表面に白い斑点が現れることがあります。この段階でも痛みはまだありません。
象牙質への進行
虫歯が進行するとエナメル質を突破して象牙質(歯の内部層)に影響を及ぼします。象牙質はエナメル質よりも柔らかいため、虫歯が進行する速度が速まります。
- 神経の影響
虫歯が象牙質を進行すると、歯の神経に近づく可能性があります。神経に刺激が加わると、歯が痛みを感じることがあります。この段階で痛みが感じられることがあります。
- 根の進行
虫歯が神経に達し、さらに進行すると、歯の根部に感染が広がる可能性があります。根の部分が感染すると、痛みや腫れが生じることがあります。
歯が痛くなる段階で、虫歯は神経に影響を与えている可能性が高くなっています。痛みがある場合は、早めに歯科医師に診察を受けることが重要です。虫歯の早期段階での治療は、進行を抑えるために重要です。
- 根管治療とは
では痛みが出るなどで虫歯が大きく神経までに達してしまった場合神経を取る治療が必要となります。歯の内部に入った細菌を除去し、痛みや腫れといった症状を取り除く治療です。これは一般的に「根管治療」として知られています。歯科の根管治療は、虫歯や歯の神経が感染や損傷を受けた場合に行われる治療です。この治療では、歯の内部にある「根管」と呼ばれる空間にアクセスし、感染した組織や神経を取り除き、清掃・洗浄します。その後、根管内を封鎖し、感染の再発を防ぐために歯を保護する素材で詰めます。
最終的には、通常は詰めた部分に土台を立てクラウンという被せ物を装着することになります。この治療によって、痛みや感染を取り除き、歯を長期間保つことが可能となります。
- マイクロスコープを使った根管治療(マイクロエンド治療)について
マイクロエンド治療は、高度な技術と特殊な器具を使用して、歯の根管内の治療を行う方法です。先ほど説明した根管治療のプロセスをマイクロスコープを使用することにより肉眼では見ることのできない歯の細かい根管の状態など確認できるので細かい部分の治療が可能です。(マイクロスコープを使用することによって、肉眼の最大20倍の大きさでお口の中を見ることが出来ると言われています。)
・マイクロエンド治療のメリット
- 高い精度
マイクロスコープを使用することで、歯の内部の微細な構造を拡大して観察できるため、より正確な治療が可能です。
- 細部へのアクセス
従来の方法では難しかった細かい根管の処理や治療が行えます。微細な器具を使用して、微細な操作が可能です。
- 根管の形状調整
マイクロスコープを使用することで、根管内の曲線や難しい形状を正確に調整できます。
治療の成功率向上
精密な観察と処理により、治療の成功率が向上する可能性があります。
・マイクロエンド治療に適したケース
- 肉眼では根管にアクセスが難しいケース。
細かな根管解剖学: 根管が非常に細かく複雑な形状をしている場合や、通常の治療法ではアクセスしづらい場合。
- 2回目の根管治療
1回根管治療をしたが以前の根管治療が失敗したケースや再発した感染に対する治療のケース
- 他院で抜歯しなければいけないといわれたケース
通常の治療法では対処が難しい症例において、マイクロスコープは治療の幅を広げることができます。
根管が肉眼の治療では見つけられない、一度根管治療をした、他院で抜歯と言われたといったケースにはマイクロエンド治療が適しています。もちろん、全ての症例において抜歯を避けられるわけではありませんが、抜歯せざるを得ないような状態の歯であっても、マイクロスコープでの根管治療で残せる可能性があります。
自費で数回かかりますが大切な歯を残す手段の一つです。マイクロエンド治療は分院のよつば歯科クリニックと北千住すずらん歯科クリニックで行っていますのでお気軽にご相談下さい。