今日は、「歯ぎしり」・「食いしばり」についてお話します。
自分では意識しないで歯を強く食いしばる症状を「ブラキシズム」と呼びます。
「ブラキシズム」は、寝ている時だけに起きる症状ではなく、起きている時も起きる症状で、
歯ぎしりや食いしばりを主体とした噛む筋肉の活動の総称です。
朝起きた際に、歯が浮いたような感じがして、顎が痛くなり、初めは何が原因なのか?なかなか気づかないことが多いです。
仕事で何かに集中して気が付くとかなり強い力で食いしばっていたり、時に頭痛や肩こりなどの症状の出る方も多くいます。
寝ている時に、歯ぎしり・食いしばりをしていると思われている方が多いですが、起きている時にもしていることがほとんどです。
寝ても覚めても歯ぎしりをしているわけですので、歯にとっては良くない事になります。
一般的に言われているのは、精神的ストレスや肉体的ストレスによって歯ぎしりをすると言われていますが、実は少し違います。
歯ぎしりや食いしばりなどのブラキシズムは、人によってならない・なるとかではなく、誰しにも起こりうる現象で、問題はそれが強いか?弱いか?になります。
歯ぎしりは、深い眠りのノンレム睡眠から浅い眠りのレム睡眠に代わる時に起こると言われています。
眠ったりリラックスしている時に優位になるのが副交感神経で、活発に動いたり興奮状態の時に優位になる交感神経ですが、副交感神経優位の状態から、交感神経が優位になってくるとブラキシズムが起こるそうです。
脳からの命令で引き起こされるため、子供でも大人でも誰でも歯ぎしり・食いしばりのブラキシズムは起こっている現象だそうです。このことから、ストレスが強くなると交換神経優位になり、歯ぎしり食いしばりが助長されることになります。
以上のことより、歯ぎしり・食いしばりのブラキシズムをすること自体は問題ないのですが、それが強いと問題になるということです。
【歯ぎしり・食いしばりの予防・対策】
●まずは日中の気づきから
仕事中や勉強など、何かに夢中になっている時、ふと気が付くと強く食いしばっている、あるいは舌をすいつけていることはありませんか?そんな時には、肩を上下させ、首から上の力を思い切り抜いて、頬の力を抜く、歯をかみ合わせないようにします。
●寝ている時のコントロール
①枕を低くしましょう
後頭の一番出っ張ったところより首の付け根近くに枕を置きます。
そうするそうすることで、口が開きやすくなり噛みしめを起こしにくくします。
②布団に入ったら何も考えないようにしましょう
布団の中は眠るだけのところと決めて、リラックスして眠りましょう。
③眠る前のトレーニング
1.まず思い切り噛みしめる。1~2秒後に、フッと顎の力を1度に全部抜く。
2.息を吸いながら思い切り大きな口を開け、ガクンと一気に脱力すると同時に息を吐く。
3.肩→胸→腹→太ももの順に、力を入れる→脱力を行う。
全身の力が抜けた状態でぐっすり眠る☆
★また、当院では歯ぎしり・食いしばり防止用のマウスピースを保険で作ることもできますので、気になる方はお気軽にスタッフまでご相談ください。