今回は根管治療のお話です。
歯が痛くなる原因の一つに歯の根っこの炎症があります。
神経を抜いた歯や何らかの原因で神経が死んでしまった歯が細菌などによって
歯の周辺組織が炎症を起こして痛みが出ます。
レントゲンではこのように黒い影で映ります。
今回は痛みが出る前に定期検診でこの炎症を発見することが出来ました。
原因は10年以上前に根管治療をした際に
歯の根っこの2つあるうちの1根の根の治療が完全でなかったため
炎症が起こっていたようです。
この炎症を改善するには再度根っこの治療が必要になってきます。
歯の小さな根っこの中の残った神経、
細菌や古い充填材などを細い針状の器具を使用し除去し奇麗にしていきます。
かぶせ物を外し再度根の治療をし
完全にきれいに出来ていなかった根管治療を開始しました。
根管治療は数回はかかるので途中で中断してしまう方もいらっしゃいますが
中断すると細菌が繁殖して歯を抜かなければいけなくなったり
痛みがさらに増してくる場合もあるので根気よく通うことをお勧めします。
今回は根管治療2回目ということもありマイクロエンド治療を勧めて頂きました。
マイクロエンドとは脳神経外科などでも用いられている
手術用の顕微鏡を使用して行う最新治療です。
根の中を最大20倍に拡大して丁寧に取り除いていくため、
歯を余分に削ることなく最大の治療効果が期待出来ます。
マイクロエンドを使用しない保険内での根管治療は直接中を覗けないため
指先の感覚で根の汚れを取りぞくことになります。
そのためどうしても歯を削りすぎてしまったり、汚れの取り残しのリスクがあります。
1時間20,000円からの自費治療になりますが
マイクロエンドにより他院で抜歯と言われた方も
治療可能な場合もありますので是非ご相談いただければと思います。
(マイクロエンド治療は姉妹医院のよつば歯科で行っています。)
マイクロエンド治療のおかげで
2つある根っこの汚れをきれいに取り除くことが出来違和感もなくなりました。
今回は痛みが出る前に炎症がレントゲンで見つかり、改めて定期検診の重要性を感じました。
痛みが出てからは遅い場合もあります。
小さな異変を見つけるためにも
3ヶ月から4ヶ月毎にクリーニングを兼ねて定期検診をお勧めします!